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midqqのブログ

マンガとSF、時々テクノロジー。その他、雑多に書き綴ります。

誰が地獄へ落ちるべきか ~ 芥川龍之介 「地獄変」

武士の世になる前の、貴族の世の物語、大好きです。 おどろおどろしい人間のありようが、グッときます。

地獄変

地獄変

 

 

いろいろな解釈が出来る作品なので、そこがまたよいです。芥川龍之介の芸術至上主義を、「地獄変」を描いた絵師良秀を借りて表現しているといったところが、よく見かけるところです。

 感想

 読み終えて、まず思ったのは、大殿の残酷さでした。良秀の娘を車ごと焼き殺す趣向を考えたのは、大殿です。さすがの良秀も、娘を助ける行動に出ると考えていたに違いありません。それが、芸術のためには娘の死も厭わなかったため、青ざめていたのでしょう。

いずれにせよ、地獄変の絵に描かれているように、身分や年齢に関係なく人間は地獄に落ちるべしと言われているようで、恐ろしいです。物語の中で言えば、良秀は言うに及ばず、大殿や良秀の娘も、地獄に落ちろと。そして、語り手の奉公人でさえ・・・。

 

ただ、望むとすれば、猿の良秀だけは、天国へ召されていて欲しいです。