重力は幻想かも?? ~ 大栗博司 「重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る」
2018年初のエントリ。随分とブログを更新していなかったことに、自分でも驚いています。
近頃読んだ、サイエンス系の書籍から。
物理学と言えば、原子が原子核と電子で出来ていて、原子核も「なんとか」子から出来ていて、そのなんとかもクォーク?から出来ている。そんなレベルの知識しか持ち合わせていなかったのですが、それでもSFが好きな関係で、サイエンス系も好きなんです。
重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る (幻冬舎新書)
- 作者: 大栗博司
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2012/05/29
- メディア: 新書
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サイエンス系の本や記事は、一般向けに分かりやすく思わせるため「ごまかし」をしているか、難解で理解が難しいか、この両極端などちらかであることが多々あるような気がしています。もちろんこれは個人的な印象で、統計を取るとそうではないはずです。多分、私の脳の働きによる偏りでしょう。
さて、タイトルに挙げた本ですが、「はじめに」の章に、次のように書かれています。(赤字の箇所は、私によるものです)
相対論の啓蒙書は数多く出版されていますが、本書はそうした本を読んでいなくても分かるように書きました。そのときに心がけたのは、「ごまかしをしない」ということ。(中略)丁寧に解説したので、全部理解しようとすると、かえってつまずきそうになるかもしれません。そんなときには、とりあえず次の節まで読み飛ばしても結構です。後から読み直すと、「そういうことだったのか」とわかることもあるかもしれません。
読後の感想ですが、まさにここに書かれているとおりでした。読書中、ちょっと理解が難しいなあと思っても、読むのを止めてしまうのではなく、次に進もうと思えるのは、とっても良いことだと思うんです。そうして、なんとか読破出来ました。全部理解は出来ていないと思うのですが、興味深いことをいくつも知ることが出来ました。
重力って身近に何気なく存在して、日ごろ気にも留めませんが、こんな面白いことだったんだって。重力は幻想であるとか、ブラックホールが素粒子(クォークなど)より微細な世界を観察するのを妨げるとか、キリがないです。
ちなみに、スマホが普及してGPSの利用もごく一般になっていますが、重力研究から編み出されたアインシュタインの相対論がなければ、正確に距離を測定できないという事も、この本で知りました。
へえ~、世の中の役に立たないと思える理論物理学も、実はこんなふうに役立ってるんだって。すごいね。
強い力と弱い力 ヒッグス粒子が宇宙にかけた魔法を解く (幻冬舎新書)
- 作者: 大栗博司
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
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